トラブルを防ぐために大事な制度「エスクロー」のはなし
不動産購入は多額の『お金』や大切な『土地』を取引します。
そこで不動産売買による詐欺やトラブルを防ぐために、売り手と買い手の売買契約成立後、『お金』や『権利証』を当事者同士でやりとりするのではなく、ハワイ州政府により不動産の証書受託業務を行うことを許された公正中立な第三者機関に手続きを任せるという仕組みです。
これを一般的にエスクロー(Escrow)と呼んでいます。
不動産売買詐欺が起こる可能性
もし、エスクローをしなかった場合、
買い手のトラブル例
- 『お金』を払ったが『権利証』が届かない
- 『お金』を払ったが土地に欠陥があった
- 『お金』を払ったが『権利証』と違う内容の土地だった
売り手のトラブル例
- 『権利証』を渡したが『お金』が振り込まれない
- 『権利証』を渡した後で買い手がローンを支払えないと言ってきた
などのトラブルが起こる恐れがあります。
そのようなトラブルを防ぐために、公正な立場で売買代金のやり取りや、権利証の名義変更までの手続きを一括して行い、取引を監視するシステムです。
エスクローの具体的な流れ
3、ローン会社との調整
買い手が指定した住宅ローンオフィサーと貸付金等の確認、不動産鑑定の結果報告を行います。
4、タイトルカンパニーへの依頼
タイトルカンパニーに依頼して、土地の名義が正当か、物件のローンの残高の支払い調査などを詳しく調べます。
5、弁護士への依頼
タイトル会社にて不備が無いことが確認されるとエスクロー会社指定の弁護士に依頼し、新しく権利証が発行されます。
6、権利証にサイン
弁護士によって発行された権利証に買い手と売り手の双方でサインをします。
7、支払い
購入価格をエスクロー会社に入金します。
8、登記所に届け出
買い手からの入金を確認後、双方のサインの入った権利証を登記所に届け出ます。
9、登記された権利証の返送
登記された権利証の控えが登記所からエスクローに送られます。
10、買い手に権利証の控え
エスクローから権利証の控えを受け取ります。
11、売り手にお金の支払い
エスクローから買い手にお金が支払われます。
エスクローに必要な費用は?
エスクロー会社によって様々ですが、物件価格の0.3%〜0.5%が相場のようです。